はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第76章 世界腎臓デー

世界腎臓デーは、毎年3月の第2木曜日に、腎臓病の早期発見と治療の重要性を啓発する国際的な取組です。 国際腎臓学会 (ISN) と腎臓財団国際連合 (IFKF) により2006年より開始され、世界各地で啓発イベントなどが開催されています。

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1 我が国の取り組み

 1 慢性腎臓病の取り組み

我が国の腎疾患・腎不全対策としては、昭和47年度より腎不全を身体障害者の内部障害に位置づけ、透析療法を障害保健福祉分野の更生医療の対象とするなど、自己負担の軽減を図るとともに、 透析装置不足地域の医療機関における人工腎臓装置の整備を進めています。

近年の透析医療の状況については、透析患者数は、毎年1万人程度増え続け平成20年末には28万人を超えています。腎疾患は国民の健康に重大な影響を及ぼし、腎疾患の発症・進展予防対策を強化することは喫緊の課題です。

慢性腎臓病(CKD)は、生命や生活の質に重大な影響を与えうる重篤な疾患ですが、腎機能異常が軽度であれば、適切な治療を行うことにより進行を予防することが可能です。しかし、CKDに対する社会的な認知度は低く、潜在的なCKD患者が多数存在すると推測され、医療現場においても見過ごされがちです。

腎不全による死亡は死亡原因の第8位となっています。慢性腎臓病(CKD)は生命や生活の質に重大な影響を与えうる重篤な疾患ですが、腎機能異常が軽度であれば、適切な治療を行うことにより進行を予防することが可能です。

しかし、CKD対する社会的な認知度は低く、潜在的なCKD患者が多数存在すると推測され、医療現場においても見過ごされがちです。すべてのCKD患者に腎臓専門医が対応することは困難であり、患者の多くが受診するかかりつけ医の資質向上等の人材育成が必要です。

このような状況の下、腎機能異常の重症化を防止し、慢性腎不全による人工透析導入への進行を阻止すること。さらにCKDに伴う循環器疾患の発症を抑制することを目的として平成20年3月に「今後の腎疾患対策のあり方について」報告書がまとめられました。

また、一部の都道府県においては、平成21年度より、講演会等の開催や医療関係者を対象とした研修等を実施し、広くCKDに関する正しい知識の普及、CKD対策に必要な人材の育成等を図ることを目的として、慢性腎臓病(CKD)特別対策事業を実施しています。

3月第2木曜日は「世界腎臓デー」、腎臓の日です。日本腎臓学会は「透析患者を減らし、腎不全合併症を予防する」ことを目標に慢性腎臓病(CKD)対策を推進しています。

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 2 我が国のCKD対策

世界腎臓デーは、国際腎臓学会と国際腎臓財団連合が、慢性腎臓病(CKD)の認識を高めるために制定して、皆さんが腎臓の検査を受けるようキャンペーン活動を行ってきました。世界腎臓デー

我が国では2007年以降慢性腎臓病対策協議会が中心となり、東京で啓発イベントを毎年開催しています。腎臓病の最大の課題は透析患者の増加です。日本透析医学会の統計調査によると、2008年末には約28万3千人に達しました。透析患者は過去30年毎年ほぼ1万人増加しています。

現在、日本人の450人に一人が透析を受けていることになり、人口当たりの透析患者さんの数は世界第二位とも言われています。透析患者の増加は透析にかかわる医療費を押し上げ、わが国の医療保険制度を圧迫しています。

CKDは「たんぱく尿など腎臓に障害を示すサイン」、または糸球体濾過量が60ml/分(腎臓の機能を示す指標で、およそ正常の60%にあたる)未満に低下している状態が3か月以上続く状態です。

日本腎臓学会の集計によるとわが国のCKD患者数は約1,330万人で、成人の8人に一人がCKDです。CKDが進行していくと透析が必要になるばかりでなく、動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳卒中を起こし世界腎臓デーやすくなります。

つまり、数が多いだけでなく生命予後も悪いCKDは新たな国民病です。CKDになる前に予防することも重要です。糖尿病、高血圧、メタボリック・シンドロームの病気を有する場合はCKDのハイリスク群です。CKDになっていないか、CKDが進んでいないか、定期的に血清クレアチニンの測定と検尿検査をしてください。

CKDの2大原因疾患である慢性糸球体腎炎と糖尿病性腎症は、不治の病といわれていましたが、最近では早期発見により早期に治療すれば「腎臓病がなおる」ことさえ可能な時代になりました。あきらめずにしっかり治療を続けましょう。

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 3 慢性腎臓病予防の食生活

慢性腎臓病(CKD)発症には、生活習慣病(肥満・高血圧・糖尿病・脂質異常)や動脈硬化が大きく関わっていると言われています。従ってCKD予防に関してはこれらの疾患の予防が重要です。食生活における主なポイントとして次のような点があげられます。

  1 肥満の改善

肥満はCKDを引き起こす危険因子であると言われています。もし肥満であれば肥満を解消することが重要です。肥満かどうかを判定する方法としてBMI(体格指数)があります。BMIは次の計算式で求めることができます。

  「BMI(体格指数)=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」

標準は18.5~25未満であり25以上であれば肥満と判定されます。一度計算してみましょう。そして、もし肥満と判定された場合は、日ごろの食生活(食事量の確認・嗜好品の取りすぎはないか、バランスのとれた食事など)・運動習慣(適度もの)を見直すことも必要です。

  2 塩分の取りすぎ

高血圧は腎臓の細かい血管を障害し、CKDの原因となったりCKDを悪化させたりすることが知られています。また、高血圧を招く要因のひとつとして塩分の摂り過ぎがあるといわれています。

WHO推奨5g、アメリカ5.8g、イギリス6g、インド9.5、フランス9.6g、ドイツ9.0g、ロシア10.6g、日本10.9g、中国12.3g、韓国13.2g

平成20年度厚労省国民健康栄養調査での、日本人の塩分摂取量は平均10.9gでした。まだ塩分摂取過剰状態にあることがわかります。また塩分摂取量の傾向は地域性もあると言われています。

塩分摂取に対する食生活での注意、見直しが必要です。食生活上での減塩のポイントは漬物、加工食品、麺類等の摂り過ぎはないか、毎食味噌汁を飲んでいないか、などを確認し思い当たることがあれば見直しましょう。

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2 腎臓の働き

 1 すばらしい化学工場

腎臓は血液を濾過して、余分な水や尿毒素などの体に不必要なものをこし出し、尿として体外へ排泄することで、体のなかの環境を維持する重要な役割を担っています。尿を体外に排泄することで、体内の水分量やナトリウム・カリウムといった電解質、体の酸性・アルカリ性の調節を行い、体内が常に最適な環境となるように維持しています。

また、腎臓はレニンという血圧を上げるホルモンを分泌し、体内の塩分や水分量を調節することで血圧をコントロールするほか、エリスロポエチンというホルモンを分泌することで赤血球をつくる司令塔としての役割も担います。さらには骨を健康に保つ働きもあり、まさに“縁の下の力持ち”としてなくてはならない臓器です。

慢性腎臓病(CKD)とは、病院や健康診断などで行われる尿や血液などの検査で腎臓に異常を認め、その異常が少なくとも3か月以上継続することで診断されます。一つの疾患の名称ではなく、腎臓の働きが徐々に低下していくさまざまな腎臓病を包括した総称です。日本腎臓学会の調査によると、日本人の5人に一人はCKDと言われています。

腎臓は「沈黙の臓器」と言われ、初期は自覚症状が乏しく、症状を自覚したときには既に病状が進行しているというケースも少なくありません。CKDが悪化すると余分な水や尿毒素が体にたまることにより、むくみやだるさなどの症状が出現します。

腎臓の機能を知るためには、血液検査でクレアチニンの濃度を測定します。クレアチニンの濃度と年齢・性別から推算糸球体濾過量(eGFR)という数値が計算され、eGFRの値が低いほど腎臓の働きは低下していると判断されます。

eGFRは正常値がおおよそ100ml/分/1.73㎡であることから、その値は腎臓の働きが「正常に比べておよそ何%か」を表しています。CKDは多くの場合、eGFRの値が60未満もしくは尿蛋白陽性が続くことで腎臓に障害があると診断されます。

CKDの主なリスク因子として、高血圧や糖尿病、肥満、喫煙、睡眠不足や過労などの身体的ストレス、加齢などが知られています。腎臓は細い血管が集まってできている臓器であり、高血圧が放置されていると徐々に腎臓の正常な構造が壊れてしまい、腎臓の機能がどんどん低下してしまいます。

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 2 腎臓の病

糖尿病や脂質異常症を合併している場合にはさらに注意が必要であり、生活習慣の改善や薬物治療などが重要となります。CKDの進行を予防するためには、健康診断等で腎臓病を早期に発見し、早期に治療を開始することが重要です。

尿検査でたんぱく尿や血尿(尿潜血)が陽性の人は、腎臓や泌尿器系の病気が隠れている可能性があります。健康診断で尿検査の異常やeGFRの低下を指摘された場合には、診療所や病院を必ず受診するようにしてください。

CKDの原因(原疾患)に対する治療が重要です。CKDは糖尿病や高血圧、糸球体腎炎や遺伝などのさまざまな原因で起こり、それぞれ治療法も異なるため、蛋白尿やeGFRの低下を指摘されたら、病院で原因を調べてもらいましょう。

糖尿病や高血圧によるCKD(糖尿病関連腎臓病や高血圧性腎硬化症)は、糖尿病治療薬や降圧薬を用いて治療します。また、腎炎など一部のCKDにはステロイド薬や免疫抑制薬による治療が必要になるものもあります。

原疾患の治療と並行して生活習慣の改善、食事治療を開始します。CKDの危険因子や合併症に対する治療のみならず、近年では原因によらずCKDに適用のある薬もあり、患者さんの状態に応じて、複数の薬を組み合わせた治療が行われます。

CKDの治療は、薬によって腎機能の低下速度を緩めることが主となります。治療を行っていても、末期腎不全に至った場合には、生命維持のために腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)が必要となります。

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3 人工透析

 1 人工透析の必要判断

人工透析は、腎臓の機能のろ過の働きを人工的に行うことです。腎臓の働きが正常な状態の約1割以下になると、血液のろ過が正常に行えなくなり体内に不要物・老廃物が溜まってきます。尿の異常や部分的にむくみが起き、高血圧の原因にもなります。

これが慢性化すると、慢性腎不全と呼ばれ尿毒症という状態になる場合もあります。尿毒症とは、腎機能の著しい低下によって不要物・老廃物が体内に溜まり、倦怠感や食欲低下、悪心・嘔吐、頭痛などの症状が現れてきた状態です。

尿毒症が重篤化すると心臓や消化器・脳神経などに障害が起こり、全身けいれんや心不全、肺水腫などにつながることもあります。体内に溜まった老廃物をろ過して、血液を浄化するのが透析療法です。

透析療法は腎臓の機能を人工的に補助するものですから、赤血球を作るための造血ホルモンの注射や内服薬など、透析で代替できない腎機能については別に対応する必要があうそうです。

医師は、慢性腎不全と判断して人工透析を行う必要があると診断する根拠はどのようなどのような症状でしょう。臨床症状と腎機能に日常生活の障害程度を考えて、人工透の必要可否を判断しているようです。

臨床症状として体液の貯留(むくみ・胸に水が溜まる)、体液の異常(高カリウム血症・酸の貯留)、消化管の異常(吐き気・嘔吐・食欲不振・下痢)、心臓の症状(呼吸困難・息切れ・心不全)、神経症状(意識混濁・けいれん・しびれ)、血液の異常(重度の貧血・出血が止まりにくい)、目の症状(かすみ目など)。

腎機能のうち、血清クレアチニン(またはクレアチニンクリアランス)の量が、8mg/dl(10m/分未満)を第一段階、5~8mlg/dl未満(10~20ml/分未満)を第二段階、3~5mlg/dl未満(20~30mlg/dl分未満)の場合を第三段階とします。

日常生活の障害程度が、尿毒症状により起床できないを第一段階、日常生活が著しく制限されるを第二段階、通勤・通学あるいは家事が困難を第第三段階とします。

これらに加え、10歳未満の年少者または65歳以上の高齢者、あるいは糖尿病・膠原病・動脈硬化疾患など全身性の血管の合併症を有する場合は別に考慮します。これらの症状を総合的に診断して人工透析の導入が必要な状態であると判断されます。

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 2 人工透析の方法

人工透析には、血液透析と腹膜透析の2種類があります。血液透析は、血液を循環させながら機械を使ってろ過を行います。医療機関で行われることが多く、通院治療が主です。血液透析の場合、通院治療は週2~3回、1回3時間程度が一般的です。

血液透析を行うためには、体内からたくさんの血液を連続的に取り出さなければなりません。そのため手首などの動脈と静脈を結び付け、血流量の多い太い静脈をつくる手術を行い、血液を取り出しやすくします。これを「内シャント」といいます。

内シャントは一般的に利き腕ではないほうの手首につくりますが、糖尿病や動脈硬化などの病気や、採血や点滴のくり返しなどで血管の状態が良くない場合には肘の近くでつくったり、他の方法を行う場合もあります。

腹膜透析はお腹の中に透析液を入れ、腹膜によって水や老廃物をとり除く方法です。腹腔内に透析液の出し入れをするために、カテーテルというチューブを腹部に埋め込みます。腹膜透析の場合は1日2~4回、患者さん自身で腹部のカテーテルから透析液の交換を行います。

1回の交換は30分程度で、透析液は4~8時間入れたままにしておきます。自宅や外出先でも行えるため、通院は月に1~2回程度で済みます。でも、この腹膜透析を行える病院は少ないようです。

血液透析は人工腎臓とも呼ばれるように、腎臓のろ過機能を体外にある機械を通じて行う透析療法です。腕の血管に針を刺し、血管と透析液を2本のチューブでつなぎ、ポンプを使って血液をダイアライザーに送ります。ダイアライザー内で老廃物や余分な水分は透析液に移動され、浄化された血液は再び体内に戻ります。

ダイアライザーとは、実際に透析を行う機械のことで、透析器とも呼ばれます。筒のようなケースの中に、細いストロー状の透析膜の束が入っていて、透析膜の内側を血液が、外側を透析液が流れています。

透析膜には非常に小さな無数の穴があいていて、血液中に含まれる老廃物や余分な水分、塩分などの電解質がこの穴を通り抜けて透析液側へ移動します。血液透析のメリットは老廃物や余分な水分を一定時間で濾過できることで、腹膜透析よりも、確実に老廃物などを排出することができます。

血液透析のデメリットは、時間的拘束が長くなることです。腎不全の状態にもよりますが、通常は週に2~3回で、1回あたり4時間かかります。ここまで来ないように、日常生活で塩分を取りすぎないように注意しましょう。

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4 腎臓病治療の進化

慢性腎臓病への治療は急速に進化し、慢性腎臓病は早期に発見して治療を進めれば、もう不治の病ではありません。1983年の人工透析の開始年齢の平均は52歳でしたが、2021年には平均71歳になっています。この40年で、20歳近く開始年齢が遅くなりました。

1983年に患者の平均年齢は48歳でした。2022年には71.42歳です。40年前に比べて23年も平均年齢が長くなりました。治療薬の進展があり、人工透析を受ける人の健康状態のコントロールができるようになった。多くの人が長生きできるようになりました。

最近では、生活習慣病の治療薬だけではなく、腎臓病自体に働きかける薬が出てきました。ここで、代表的な新薬を2つ紹介しておきます。SGLT2(エスジーエルティツー)阻害薬と、HIF(ヒフ)―PH(ピーエイチ)阻害薬です。

SGLT2という物質は、腎臓の尿細管という場所で、体に必要なブドウ糖やナトリウムを再吸収する働きをしていますが、SGLT2阻害薬はこの再吸収を阻害します。これによって、余分なブドウ糖が再吸収されずに尿として排出されるため、血糖値を下げるのです。

この尿細管でブドウ糖が再吸収される際、酸素を消費します。このため、再吸収量が増えると、酸素をたくさん使い、腎臓が低酸素状態に陥ります。低酸素状態に陥った腎臓の組織が繊維化していきます。繊維化が進むと、腎不全が起こりやすくなります。

この阻害薬によって再吸収を抑制すると、腎臓の低酸素状態が回避されるため繊維化による腎機能の悪化を防ぐとされています。SGLT2阻害薬は飲み薬です。慢性腎臓病の初期段階から、これを服用することで人工透析を回避したり、透析の開始時期を遅らせたりすることが期待できます。

HIF-PH阻害薬は、慢性腎臓病が原因で起こる貧血を改善する薬で、こちらも保険適用になっています。腎臓では、赤血球の産生を促す「エリスロポエチン」というホルモンが作られています。

慢性腎臓病によって腎機能が低下すると、エリスロポエチンの産生が不足して必要な赤血球が作られないため貧血になります。こうした貧血を「腎性貧血」といいます。

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HIF-PH阻害薬は、腎臓のエリスロポエチンを作る機能を改善させ、赤血球の不足や貧血を改善する効果をもたらします。腎性貧血が起こると、動悸や息切れ、立ちくらみ、疲労感といった貧血の症状が起こってきますが、HIF-PH阻害薬はこれらの症状の改善にも役立つのです。

HIF-PH阻害薬も飲み薬であるため使いやすく、さまざまな貧血症状に悩む患者さんの助けとなっています。慢性腎臓病による貧血の症状にお困りの人は、ぜひ担当医師に問い合わせてみるといいでしょう。

慢性腎臓病の治療における、もう一つの大きな進化が運動療法です。腎臓リハビリの主要な構成要素である運動療法を習慣化することが、慢性腎臓病の予防や改善に役立ちます。人工透析に至らないようにする、もしくはその時期を遅らせることです。

そのために、運動が有効であることがわかっています。安静第一にしていると、患者さんが運動不足からサルコペニアやフレイルに陥りがちでした。サルコペニアも、フレイルも、慢性腎臓病の悪化要因です。その予防に運動が効果を発揮します。

低栄養状態を予防することもできます。運動の習慣化によって活動量が上がれば、当然ながらお腹も減ります。それが健康的な食生活を呼び込むのです。

保存期慢性腎臓病患者の運動の効能は、① 運動で腎機能は悪化せず、むしろ改善する。② 人工透析への移行を防止するための治療法として必要。③ 運動が心血管疾患の予防に有効。④ サルコペニアやフレイル、低栄養状態の予防に有効と言われます。

5 食品に含まれる塩分量

食品に含まれる塩分量は以下の通りです。自宅での料理を主としていますが、外食の場合は相当量の塩分を摂取することになります。塩分がないとおいしく感じられないのであれば、近い将来あなたには血液透析が待っています。

主食 1人分(1食分)の数値です。

ご飯150g(0g)・炊き込みご飯230g(1.0g)・鮭おにぎり106g(1.4g)・いなり寿司2個(1.4g)・太巻き2切(1.0g)・カレーライス(3.0g)・食パン6枚切1枚(0.8g)・卵サンド2切分(1.3g)・しょうゆラーメン(6.0g)・焼きそば(4.3g)・月見うどん(5.6g)・スパゲティ(2.5g)・ざるそば乾麺100g(0.3g)+麺つゆ90ml(2.7g)・かけそば(4.0g)。

主菜

さんま塩焼中1尾(1.1g)・塩鮭焼1切(1.6g)・ブリの照り焼1切90g(1.0g)・ハム1枚(0.4g)ウインナー1本(0.3g)・干物類→アジ開き正味85g(1.4g)・塩サバ半身(2.7g)・シシャモ生干3尾(0.7g)・鶏もものから揚げ3個(1.0g)・豚肉生姜焼肉90g分(1.0g)・焼き餃子6個(1.1g)+酢じょうゆ(1.3g)・いり鶏120g(1.5g)・ちくわ1本(0.5g)・さつま揚げ1枚(0.6g)・肉野菜炒め200g(1.3g)・おでん5種[さつま揚げ,ちくわ,大根,コンニャク,卵](4.2g)+汁200ml(1.9g)。

副菜

ほうれん草のお浸し80g(0.6g)・ひじきの煮物100g(1.5g)・かぼちゃの煮物80g(0.8g)・根菜の煮物100g(0.9g)・ポテトサラダ100g(0.5g)・野菜炒め100g(0.8g)。

汁物

みそ汁(1.2g)※みそ10g(大さじ1/2)・具だくさんのみそ汁(0.6g)※みそ5g(小さじ1)・・豚汁(2.2g)※みそ18g(大さじ1)・ポタージュスープ(1.0g)・コンソメスープ(0.8g)。

漬物等

たくあん3切(1.5g)・ぬか漬け→きゅうり1/3本(1g)・なす1個(1g)・塩漬け白菜30g(0.7g)・キムチ白菜30g(0.7g)・小女子佃煮10g(0.6g)・梅干し正味10g(2.2g)。

調味料

しょうゆ小さじ1(0.9g)・減塩しょうゆ小さじ1(0.4g)・ポン酢しょうゆ小さじ1(0.5g)・みそ小さじ1(0.7g)・中濃ソース小さじ1(0.4g)・ケチャップ小さじ1(0.2g)・マヨネーズ大さじ1(0.3g)・ごまドレッシング大さじ1(0.5g)中華風ドレッシング大さじ1(0.8g)・塩ひとふり(0.3g)・塩ひとつまみ(0.5g前後)・和風ごまノンオイルドレッシング大さじ1(0.8g)・固形ブイヨン1個4g(2.3g)・カレールウ1皿分20g(2.1g)・調理ミックス(~の素)1人分(1.5g)・塩こうじ大さじ1(1.5g)。

その他

バター1かけ4g(0.1g)・マーガリン小さじ1→4g(0g)・牛乳200g(0.2g)・プレーンヨーグルト100g(0.1g)・スライスチーズ1枚(0.5g)・6pチーズ1個(0.7g)・いちごジャム(0g)。

菓子等

堅焼きせんべい1枚(0.4g)・サラダせんべい2枚(0.2g)・揚げせんべい1枚15g(0.2g)・串団子しょうゆ1串(0.4g)・クッキー1枚10g(0.1g)・板チョコ1/5枚10g(0g)・ナッツ類20g(0.1g)・あんぱん80g(0.6g)・ドーナツ1個(0.3g)。

2020年版(八訂)日本食品成分表、女子栄養大学出版部)

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参考資料:厚生労働省の腎疾患対策、厚生労働省循環器病対策推進基本計画、MYメディカルクリニック横浜みなとみらい院長山本康博医師のメディコミ、msnニュ-ス、大塚製薬株式会社の減塩パンフレットなど。

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